ぬまづの、にぼしはじまります

にぼしはじまります

  撮影 / 石垣優子(天日干し場にて)

ぬまづの、にぼし
準備がはじまりました。

「ぬまづの、おだし」がお届けする、「ぬまづの、にぼし」。地元で水揚げされた鮮度の良い魚を塩ゆでし、天日で干す。静浦に伝えられてきた製法でひとつひとつ作られます。

にぼしにちょうど良い魚とは、鮮度の良いもの。そして脂肪が少ないもの。冬の時期は原料となるいわしに脂肪がたっぷりと乗っていて、いわしとしては美味しいのですがにぼし作りには不向きです。良いのは4月後半から夏の時期。この時期の脂肪が少ないものがにぼしには向いており、その中から色艶も良いものを厳選し、にぼしに仕上げていきます。

いわしの時期にむけて、今年もにぼし作りの準備が始まりました。機材の準備、セイロなど道具の修繕、そして衛生面での点検。繊細なにぼし作りには欠かせない作業です。そして3月、伊東港の定置網にかかったいわしを使って試作品が作られました。製造確認のための試作品ですので魚も大きく脂肪が乗っているため出荷はされません。ですが、天日で干されるいわしのキラキラと輝く光景は春の終わりを感じさせる季節の行事です。

静浦に最良のいわしが揚がるころ、本格的に「ぬまづの、にぼし」の製造がはじまります。父が作る、「ぬまづの、にぼし」をどうぞご期待ください。